転職後の日々

心の安定を求めてもがく人の雑記ブログです。

親の偉大さと社会に出て働くということ

「定期便のように17時30分で仕事から帰ってくる」

 

 子供のころ母親がよく言っていた言葉。私の父親は民間保険会社で働くサラリーマンで、たしかに残業で帰りが遅くなる、なんていう日は無かったように思える。子供のころはたぶん「決まった時間に帰ってこられて、イイことじゃん」くらいにしか思っていなかったけれど、今ならそれは「もっと稼いでくればいいのに」みたいな意味だとわかる。母親からはよく父の愚痴を聞かされていて、私自身も父のことをめっちゃ尊敬する人!みたいに思うことはなかった。

 

そしてれは母親からの話のせいだけではなく、こんな事もあった。私が小学生になり、移動手段として自転車に乗るようになったころ、学校で乗り方や交通ルールを学ぶ講習会が開催された。そのためヘルメットを用意しておいてください、と学校で言われた時があった。私はヘルメットを買って欲しいと父親に伝えたが、小学生なので「初めて自転車に乗る小学生にとって適切なヘルメットがどんなもので、どこに売っているか」は父親に任せて買ってもらい、買ってもらったヘルメットをなんの疑いもなく受け入れた。

でもそのヘルメットはバイク用のヘルメットだった。どうりで「カッコいいヘルメットしてるね」なんて声をかけられる訳だよ。父親に対する信用が地に落ちた出来事だった。

 そんなこんながあって大人になるにつれ父親との会話も減っていって、決して嫌いではないのだが、あまり頼ることもなくなっていた。のだが…最近になって思う。

 

お父さん、スゴイ。

 

 いや転職して改めて感じた、働くことの大変さよ。なに当たり前のこと言ってんだって話ですけど利益を出す集団じゃないですか、民間企業というのは。そこにはノルマがあって、営業的な仕事があって、達成するために頑張るけど上手くいかない時もあって、上司からの言葉で傷つくことがあって、会社にいきたくない気持ちと戦って…

でも公務員は公務員で、住民の要望に対して、担当者レベルでできることの少なさに悩んだり、日々自分の中に生まれる違和感を殺しながら働く、というツラさがあるんですけれどね。

 

 私の父親の話に戻りますけど、毎日働いていただけじゃなくて、俺を含め子供3人も育てたっていうことがまたスゴイ。(私には弟と妹がいます)ま、母親もずっと仕事していたので共働き夫婦ですが。親は偉大です。これに気づけただけでも転職して良かったと思える。

 

実現させるのはもう少し先になりそうですが、いつか父親と二人で酒を飲みながら、感謝の言葉を一気に伝えたいと本気で思います。